(1) 遺産分割とは
-
遺産分割について
被相続人が遺言を残さずに死亡した場合、相続の発生によって、被相続人の遺産は相続人全員の共有状態となります。そのため、共有状態となった遺産を各相続人に具体的に配分していく手続が必要となります。これを遺産分割といいます。
もちろん共有状態のまま遺産を放置することも選択肢の一つとして考えられますが、共有物の処分は共有者全員の合意で決定したり、共有物の管理は共有者の持分の過半数で決定したりと、その取扱いに煩雑な手続を伴うため、できるだけ単独所有形態で分割しておくほうが、後の紛争を回避することができます。
-
遺産分割の当事者
遺産分割は、相続人全員で行う必要があります。一部の相続人を除外してなされた遺産分割協議は無効となる場合があるので注意が必要です。
-
遺産分割の基準
民法上、遺産分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする、と規定されています。
父親に相続が発生した場合、母親には現金や預貯金を、事業を承継する長男には自社の株式を、母親と同居する二男には自宅の土地建物を、三男にはその他の有価証券を、というような分割が一つのモデルとなるでしょう。
-
遺産分割の方法
なお、前記の例のように、現存する遺産を分割することを現物分割といいます。
その他には、遺産を売却して売却金を分配するという換価分割や、一人が遺産を多く取得する代わりに過不足分を他の相続人に対する現金の支払い等で精算するという代償分割という方法があります。
(相続財産の予防と解決マニュアル)http://free.ac-lib.jp/category9/category1/index1232.html
(遺産分割調停申立書)http://free.ac-lib.jp/category3/category3/index1177.html