(2) 遺産分割の当事者

Q. 未成年者と法定代理人が利益相反する場合、遺産分割はどのように行うのですか
A
  • 利益相反
    遺産分割においては、未成年者が相続人の場合、通常、法定代理人(親権者)が未成年者を代理して協議なり調停なり審判に参加することとなります。
    これは未成年者保護のための規定ですが、法定代理人と未成年者の利益が相反する場合には、これとは別個の手当てが必要となります。
  • 利益相反の具体的場面
    (1)未成年者、法定代理人いずれも相続資格を有する場合
    例えば夫Aが、妻Bと未成年の子Cを残して死亡した場合、相続人はB、Cとなり、この2名で遺産分割協議を行うこととなります。
    この場合、BがCを代理できるとなれば、Bが自らの取り分を多く、Cの取り分を少なくするという危険が生じます。
    (2)法定代理人が複数人を代理する場合
    例えば、夫Aが、妻Bと未成年の子C、Dを残して死亡したのち、夫の父親E(C、Dの祖父)が死亡した場合、C、DがAを代襲してEの相続人となります。
    Eの相続についてBは相続資格を有しませんが、C、D双方を代理できるとなれば、Cの取り分を多く、Dの取り分を少なくするという不正を行う危険が生じます。
  • 特別代理人
    利益相反の場面では、法定代理人は未成年者を代理することができません(前記(2)では1人の子の代理しかできません)。
    そこで、法定代理が不可能な未成年者については、家庭裁判所に対して特別代理人の選任を申し立てる必要があります。
    (相続紛争の予防と解決マニュアル)http://free.ac-lib.jp/category9/category1/index1232.html