(2) 遺産分割の当事者
| Q. | 相続人の中に、認知症患者がいるとき、遺産分割はどのように進めたらよいでしょうか |
| A |
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遺産分割と意思能力
遺産分割によって各相続人は遺産の全部又は一部を取得します。遺産分割は財産移転の効果が生じる重要な法律行為ですから、通常の取引と同様、自分の行為が法的にどのような結果を生じさせるのかを理解できる能力(意思能力)が必要となります。
相続人の中に認知症患者がいる場合、認知症の程度がひどく、意思能力を欠いた状態で遺産分割が進められた場合、たとえ遺産分割協議書に署名、押印がなされていようと、そのような遺産分割協議は無効となります。
よって、認知症によって意思能力が疑われる相続人がいる場合には、意思無能力による遺産分割無効を防止するため、何らかの対策をとる必要があります。 -
成年後見、保佐、補助
意思能力の程度に応じて、成年後見、保佐、補助という制度が規定されています。
成年後見は、本人の精神の障害の程度が著しく、事理を弁識する能力を欠く常況にある場合の制度、保佐は、精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分な場合の制度、補助は、精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分な場合の制度です。
本人、親族や利害関係人等の申立てにより、家庭裁判所が成年後見人、保佐人、補助人を選任します。
成年後見の場合は、成年後見人が代理人として遺産分割に参加し、保佐、補助の場合は、本人が遺産分割に参加するものの、保佐人、補助人等から遺産分割の内容について同意を取り付けることが必要です。
(相続紛争の予防と解決マニュアル)http://free.ac-lib.jp/category9/category1/index1232.html