(2) 遺産分割の当事者

Q. 遺産分割後に被相続人の認知を得た子はどうすればいいのですか
A
  • 死後認知
    婚姻関係にない男女間に生まれた子について、母子関係は分娩の事実によって当然に生じますが、父子関係は認知によって生じます。
    そのため、父親の認知がない非嫡出子が父親の相続権を得たいという場合、非嫡出子側で認知請求を行う必要があります。
    認知の訴えは、父親の生前あるいは父親の死後でも3年以内ならば提起することができます。そのため、認知請求が裁判で認められた時点で、既に父親の遺産分割が完了していることがあります。
    認知の効力は、出生のときに遡るという遡及効が定められていますが、この遡及効を徹底すれば、既に完了した遺産分割は一部の相続人を除外してことになるため、効力が認められないのではないかという問題が生じます。
  • 価額による支払請求
    死後認知によって相続人となった者が、遺産の分割請求をするにあたり、 他の相続人が既に遺産分割その他の処分をしている場合には、価額による支払請求のみが認められています。
    先になされた遺産分割は、その時点では一応相続人全員の関与があったわけですから、やり直しまでを認める必要がないからです。
  • 価額請求の方法
    価額請求は、単純な金銭の支払請求権であるため、通常は民事訴訟手続によって実現することになります。
    訴訟では、被認知者の相続分に応じた価額が算定されることとなります。価額の算定は、 被認知者が現実に財産(金銭)を取得することになる、支払時(訴訟においては支払時に最も近接した事実審の口頭弁論終結時) を基準に行います。
    (相続紛争の予防と解決マニュアル)http://free.ac-lib.jp/category9/category1/index1232.html
    (認知を求める調停申立書)http://free.ac-lib.jp/category3/category3/index1173.html