(4) 遺産の評価
| Q. | 株式の配当や不動産賃料は、遺産分割においてどのように取り扱うのですか |
| A |
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元本と収益
被相続人が株式や不動産を所有した場合、これらを元本として、配当や賃料等の収益が付随的に発生することになります。
相続発生前に生じていた収益は、現金ないし金銭債権として遺産分割の対象となることは明らかですが、相続発生後に生じる収益は遺産分割においてどのように扱われるのでしょうか。
すなわち、現実の遺産分割においては、 相続開始から分割完了までに相当の時間を要することも少なくなく、その間の収益の帰属や、遺産分割で結果的に元本を取得した相続人が、遡ってその収益を取得できるのかという点が問題となります。 -
最高裁平成17年9月8日判決
最高裁は、賃料収入の遺産性が問題となった事案について以下のような判断を下しています。
(1)相続発生から遺産分割までの間に、遺産である不動産を賃貸して得られる賃料は遺産とは別個の財産である。
(2)不動産から生じる賃料(賃料債権)については、各相続人はその相続分に応じ、分割単独債権として確定的に取得する。
(3)各相続人が確定的に取得した賃料(賃料債権)は、後になされる遺産分割によって当該不動産の承継者が決定した場合でも、影響を受けない。 -
合意による収益の分割
上記判例は、相続財産から得られる収益について、別途相続人間で遺産分割協議の対象とする合意を排除する趣旨ではないと考えられています。すなわち、相続人全員の合意があれば、 遺産分割協議において相続財産とその収益とを一括して分割することも可能と考えられています。
(相続紛争の予防と解決マニュアル)http://free.ac-lib.jp/category9/category1/index1232.html