(5) 遺産分割の諸問題
| Q. |
遺産分割と共有物分割はどのように違うのですか
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| A |
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共有関係の解消
遺産分割は、共同相続人の共有に属する遺産を個々の相続人に分割する手続であり、 共有物分割は、 共有者間においてその共有財産を分割する手続で、 いずれも共有関係の解消という共通点を有しています。
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相違点
(1)契機
遺産分割は被相続人の死亡を契機としますが、共有物分割にそのような契機はありません。
(2)対象財産
遺産分割は、被相続人の権利義務一切(トータルの遺産)を分割の対象としますが、共有物分割は、訴訟物として設定された特定の共有物を分割の対象とします。
(3)裁判所
当事者による分割協議が調わない場合、 遺産分割は家庭裁判所での遺産分割審判手続、 共有物分割は地方裁判所での共有物分割訴訟手続によることとなります。
(4)効力
遺産分割には第三者の権利を害さない範囲での遡及効がありますが、共有物分割に遡及効は無く、分割時に分割の効力が発生します。
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遺産分割ではなく共有物分割という手法を選択できるか
上記の遺産分割と共有物分割の差異に照らした場合、 遺産分割は遺産分割手続(最終的には遺産分割審判)によりなされなければならず、 遺産分割前に相続人が遺産に属する個々の財産について共有物分割訴訟を起こすことは許されないと解されています。
遺産分割の結果、 個々の財産を相続人間の共有にしておくこととなった場合、当該共有関係の解消は、後に共有物分割訴訟を提起することとなります。
(相続紛争の予防と解決マニュアル)http://free.ac-lib.jp/category9/category1/index1232.html